2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『世界文学を読みほどく』ツリーから羅列へ

本を読み、文字を重ねる。そのとき、何を目指して打鍵するのか。あるいは誰を。人に本を勧める文章は、それを購入させる動線を担うのか、感動を分かち合う相手が欲しいのか、その紹介を通じて個人でも社会でも世界でも何かが変わればいいと思っているのか。 …

世界の終わりを想像する方がたやすい

面白そうな本を買った。映画、哲学、政治、経済の用語や文章が縦横無尽に目まぐるしく散りばめられ、注意深く読まなければ(注意深く読んだとしても)、そこに何が書かれているのかまるで分からない。しかし、何が書かれているかまるで分からなくとも、そこ…

おみやげ関係とか贈与論とか

「本当の友達が欲しい…」17歳の女子高生に鴻上尚史が助言した「おみやげ」関係とは? が巷で話題になっていたようなので、読んだ。女子高生、悩みは学校が楽しくないこと。五人グループに属する女子高生が、私なんていなくたっていいんだ、と疎外感を抱く。…

好きなものと通り過ぎるものについて

ワンルームの扉を開けると陽が山脈に落ちようとしていた頃で、夕闇の境、仄かに昏い温度に伸ばす腕が止まる。日日に好きな瞬間が二度ある。それがこの陽が沈むときと、再び山から姿をみせるときだった。 ふと四季がある街に住みながら思うのは、一日でも一年…